日本家屋の収納グッズたち
西田小学校郷土資料室見学レポートの続きです。
「くらし」のコーナーであちこちに置かれているのが
木製の収納グッズ。
それぞれ、何を収納するか、を想定して作られていたんですよね。
針箱
裁縫箱とはまた違うんですね。
これはうちにもありました。
母の時代は、嫁入り前に和裁と洋裁を習わされたとかで、
和裁の道具一式も嫁入り道具として持って来たようです。
ミシンのそばではなく、
タンスの上の、子供では手の届かないところに置いてありましたね。
私が物心ついた時には、さすがに和裁はやっていなかったので、
道具箱ではなく、単なる収納箱になっていたのでしょう。
手が届く年齢になり、
「一体何が入っているんだろう?」とのぞいてみると、
まあ、使わなくなったボタンだの、糸巻きだの。
奥の方からは、なんと、私のへその緒が(^_^;
なんだか古いものが入ってるな、
引き出し全部開けてみよっと! と抜き出すと…
うわ、なんと、奥にもう一つ引き出しがあるじゃないですか!
はい、入ってましたよ、通帳とか。
お針箱って
お嫁さんが、いざというときのものを入れておくものだったんですねえ。
どうりで、大事そうにしてたわけだ(^_^;
箪笥
和箪笥ですね。
着物なら、ピッタリ納まるサイズです。
これもうちにありました。
ジャケットやスカートを入れていた時代もありましたが、
むちゃくちゃ使いにくそうだった(^_^;
でも、着物の収納力は抜群。
うちのは、上段が観音開きになっていて
中に衣装盆という
フタのない箱を重ねていれられるようになっていました。
衣装盆はこういうのですね。今だと、旅館の浴衣が置いてあるところ、かな。
着物はサイズが同じですからねえ。収納は便利。
人間のサイズは様々だし、時が経てば変わるから、
着る時に調整することとして、
作るものはワンサイズにして置いた方が効率いいかもしれません(^_^;
茶箪笥
お茶の間に文字通り茶箪笥。
立ち上がらなくても手が届く位置に
湯飲み、灰皿、お銚子。
卓袱台の脇にフルコースそろっちゃってますねw
最近はすっかり見かけなくなった風景ですが、
今思うと、ものすごく便利で効率的でした。
しかし、取り出すのは簡単ですが、
洗いに行って、またここに片付けるのは
ちょっと大変かも。
なんとなく、お父さん中心な感じの配置です。
時代ですねえ。
飾り棚
今だったらフィギュア入れになるのかな(^_^;
観光みやげの定番はこけしでした。
軽井沢、日光、これも定番かな。
民芸品に混じって抱っこちゃんが置かれているのが泣けますね。
鏡台
こちらの引き出しも良くできてます。
右上の薄い方にはメイク用品、
下には基礎化粧の瓶が入りそう。
左の大きな引き出しには、
ティッシュやコットン(ちり紙や脱脂綿?)などの
消耗品の箱が入りそうです。
傍らにゴミ箱もありますし。
但し、使うときは正座しなきゃなんないので
やっぱり現代には合わないかもしれません。
蝿帳(はえちょう)
上の段が「蝿帳」です。下はなんと冷蔵庫。
これは知らなかったですねえ。
食べかけのものをお皿ごと置いておくためのものだそうです。
よく見ると、扉が網になってますね。
サランラップもタッパーもなかった時代、
卓袱台から引き上げるとなると
こういった専用の棚が必要だったんでしょうねえ。
揚げ板
床下収納は今でもけっこう残っているのではないでしょうか。
でも、ぬか漬けはなかなか維持できないかなあ。
うちでは燃えないゴミ保管所になってます。
展示ではお米屋さんが配達してくれるプラッシーが見えますね。
これまたなつかしい。
いかがでしたでしょうか。木製の収納品の数々。
現代の生活では使いにくいものもありますが、
こんな展示を見ていると、
昔の風景を思い返してみるのもいいものですよね。